道路の役所調査
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ご質問
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評価対象地(10番2)と道路の間に
細長い形状の評価対象地ではない土地(10番15)が介在しています。
現地では地続きで接道しているように見えますが、
役所ではどのようなことに注意して調査すればよいですか?
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回答(不動産鑑定士 鎌倉靖二)
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評価対象地と道の間に10番15(または「水」)のような
細長い形状の評価対象地ではない土地が介在している場合、
役所調査では以下のように調査、確認します。
・公道の範囲は AかBか
・建築基準法上の道路の範囲は AかBか
・建築基準法上の道路はどこまでか(C)
建築基準法上の道路の物理的な範囲は公道と一致する場合の方が多いですが、
公道と建築基準法上の道路の範囲が一致しないこともあるので注意が必要です。
例えば、公道の範囲はA、建築基準法上の道路の範囲はBということもあります。
この場合、「評価対象地は公道には接するが、建築基準法上の道路には接していない」ということになりますので、評価対象地は接道義務を満たしません。
したがいまして、評価対象地は無道路地ということになり、
無道路地としての評価をしなければなりません。
ご相談の事例では、現地では地続きで接道しているように
見えたということなので、役所での調査を行い、
接道義務を満たすかどうかを確認することになります。
これに対し、写真のように道路と評価対象地との間に空間があれば
道路に接しているのは橋の部分だけと気付くかもしれません。
接道状況に関しては現地調査と役所調査をともに行い、
判断することがとても重要です。
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