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都市計画道路予定地

都市計画道路予定地は現地に行っても気付かないことが多いので、必ず役所調査で確認することが必要な減価要因です。

都市計画道路予定地の区域内にある宅地の評価

財産評価基本通達では以下のように規定されています。

都市計画道路予定地の区域内にある宅地の評価  <財産評価基本通達より抜粋>

24-7 都市計画道路予定地の区域内(都市計画法第4条第6項に規定する都市計画施設のうちの道路の予定地の区域内をいう。)となる部分を有する宅地の価額は、その宅地のうちの都市計画道路予定地の区域内となる部分が都市計画道路予定地の区域内となる部分でないものとした場合の価額に、次表の地区区分、容積率、地積割合の別に応じて定める補正率を乗じて計算した価額によって評価する。

【都市計画道路予定地補正率】


※上記容積率は、建築基準法の規定に基づく前面道路の幅員制限によって計算される容積率(基準容積率)と用途地域別の容積率(指定容積率)のどちらか低い方が適用されますので注意してください。

都市計画道路予定地はなぜ減価されるのか

役所での調査では計画の進捗状況、つまり「計画決定」の段階なのか「事業決定」の段階なのかを窓口で確認します。

この都市計画道路予定地は将来道路用地として買収される土地のことですが、この「将来」という時期がいつなのかはっきりしない状態が「計画決定」の段階、ということです。

そして都市計画道路予定地の多くが、「計画決定」の段階です。

従って、道路用地として買収されるまでの期間が長期にわたり、その間ずっと土地の利用制限を受けます。

この利用制限に関して、都市計画法では以下のように規定されています。

都市計画施設の区域または市街地開発事業の施行区域内の建築に対する規制 <都市計画法53~57条>

建築物の建築は原則として知事の許可が必要、ただし、次のもので容易に移転、除去できるものは原則として許可される

<許可基準>
・ 階数2以下で、かつ、地階を有しないこと
・ 主要構造物が木造、鉄骨造、コンクリートブロック造その他これらに類する構造であること

もともと低層の戸建住宅しか建てられない土地(例えば第1種低層住居専用地域に存する土地)であれば、この利用制限による影響はそれほど大きくありません。

しかし、商業地域で容積率600%といった高層の建物が建てられる地域であれば、2階建てまでしか建てられないという利用制限は大きなものです。

ですので、容積率が大きいほど、減価率も大きくなるように規定されています。

広大地評価との関連

この都市計画道路予定地の減価は広大地評価との重複適用ができます。

また、広大地に該当するかどうかの判定にも影響を及ぼします。

都市計画道路予定地の区域内の土地は、例えば容積率が400%であっても、3階以上の建物が建築できません。

中高層の建物が建てられませんから、「マンション適地ではない土地」、という判断ができます。

従って広大地に該当する可能性が出てきます。

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